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立ってるだけで踵(かかと)の痛み、、、治らない原因とは?

なぜ、立っているだけで、かかと(踵)が痛むのか?

紹介でいらした50代女性、Bさん(仮名)、左足のかかと(踵)が立っていられないほどの痛みがありご友人のご紹介で来院されました。最初は約1年ほど前に、右足のかかと(踵)の痛みで病院に行き、痛み止めの注射を受けて良くなったとのこと。ところが、数か月でまた右足のかかと(踵)の痛みがぶり返し、我慢しているうちに右足の痛みがなくなり、今は左足のかかと(踵)に痛みが出てきてしまったとのこと。なんとやっかいなことか・・・。仕事中も痛みがあり、また特に仕事終わって疲れがあると、ひどい痛みが出てしまうらしい。かかと(踵)の痛みが出る前は、登山やマラソンもしていたが、痛み出して方はこれらも出来ていないという。そのせいで体重も増えてしまったという。ケガ歴は、数年ほど前に右足首・外くるぶしの剥離(はくり)骨折経験している。

痛む部位としては、足裏のかかと(踵)で、地面に接地するところ。病院での診断は「足底筋膜炎」。病院での治療法は、痛み止めを飲んだり、もしくは痛む部位に痛み止めの注射をして、経過観察するケースが大半。しかし、彼女のように痛みをぶり返したり、片方の足裏に痛みが出てしまったりと、長引くケースもあります。では、なぜ、再発したり、もう片方の足に同じ症状が出てしまうのでしょうか。

 それは、原因が取り除かれていないからです。痛み止めの薬や注射は一時的なものに過ぎません。痛み止めを上手く使い、ひどい痛みは避けるべきです。その後が重要で、痛み止めに頼ることなく、同時にその痛みとなっている原因を取り除くことが治癒には必要なのです。

足底筋膜炎はどんな時に起こる?

足底筋膜炎は、かかとの痛みを引き起こす一般的な疾患でが、次のような要因が関与しています。

⑴ 足底筋膜の過剰な負担
足底筋膜は足裏を支え、体重を受け止める役割を果たしています。長時間の立ち仕事や激しい運動などで、足底筋膜に過剰な負荷がかかると、炎症が起こりやすくなります。

⑵ 運動時のストレス
特にランニングやジャンプなどの高負荷の運動を行うと、足底筋膜に繰り返し負荷がかかります。これによって微小な損傷が蓄積し、炎症が引き起こされる可能性が高まります。

⑶ 筋力不足や姿勢の問題
足底筋膜の周囲にある筋肉や腱が弱くなると、足底筋膜に過度の負担がかかりやすくなります。また、適切な姿勢を保持できない場合、足底筋膜への負荷が増加する可能性があります。

⑷ 足の異常な動き
足のアーチが高い(高弓足)または平坦(扁平足)な場合、足底筋膜に負担が偏ってかかる可能性があります。また、足関節の動きに異常がある場合も、足底筋膜への負担が増加する可能性があります。

⑸ 体重の増加
過体重や肥満の場合、足底筋膜にかかる負荷が増加し、炎症が起こりやすくなります。体重の増加によって足裏への負担が増すため、足底筋膜炎の発症リスクが高まります。

⑹ 過度のストレッチや運動不足
足底筋膜を過度にストレッチすることや、逆に足底筋膜を十分に使わないことも痛みの原因となります。適切なストレッチや運動が行われない場合、足底筋膜の柔軟性や強度が低下し、炎症を引き起こすリスクが高まります。

⑺ 靴の選択や足底の保護不足
適切でない靴の選択や、適切なクッション性やアーチサポートのない靴を履くことが、足底筋膜炎のリスクを高めます。また、裸足での長時間の歩行や運動も、足底筋膜に負担をかけ、痛みを引き起こす可能性があります。

⑻ 加齢による組織の変化
加齢に伴い、筋肉や腱、靭帯などの組織が弱くなり、柔軟性が低下します。足底筋膜も例外ではなく、加齢による組織の変化が足底筋膜炎のリスクを増加させる要因の一つとなります。

⑼ 過去のけがや疾患の影響
過去に足や足関節のけがや疾患を経験したことがある場合、それらが足底筋膜炎の発症に関連している場合があります。過去のけがが足底筋膜の構造や機能を変化させ、炎症が起こりやすくなる可能性があります。

⑽ 活動量の急増
普段あまり運動をしていなかったり、長期間静止していた後に急に活動量が増えると、足底筋膜に負荷がかかり、炎症が引き起こされる可能性があります。急激な活動量の増加は、足底筋膜への適応が追い付かないために起こることがあります。

⑾ 関節の柔軟性不足
足首や膝などの関節の柔軟性が不足していると、足底筋膜に不自然な負担がかかることがあります。これは足底筋膜の炎症を引き起こす一因となります。関節の柔軟性を保つストレッチや運動が重要です。

このように様々な要因がありますが、これらが絡み合っているケースも考えられます。

足底筋膜炎を姿勢の観点から考える

姿勢の観点から足底筋膜炎の発症メカニズムを考えると、以下のような医学的根拠が考えられます。

⑴ 前傾姿勢による足底筋膜への負担増加
前傾姿勢では、体重が足の前部に偏ります。これにより足底筋膜に過度の負担がかかり、炎症が引き起こされる可能性が高まります。

⑵ 反り腰や猫背による筋肉の不均衡
反り腰や猫背などの姿勢異常では、腰や骨盤周辺の筋肉に不均衡が生じます。この不均衡が足底筋膜への負担を増加させ、炎症を引き起こす可能性があります。

⑶ 坐骨神経の圧迫
悪い姿勢によって坐骨神経が圧迫されると、足底筋膜への感覚が鈍化し、正しい姿勢を維持する筋肉の働きが低下します。これにより足底筋膜に過度の負担がかかり、炎症が引き起こされます。

⑷ 肩こりや首の痛みによる歩行パターンの変化
肩こりや首の痛みなどの上半身の不快感は、歩行パターンや姿勢に影響を与えます。その結果、足底筋膜に異常な負荷がかかり、炎症が起きる可能性が高まります。

⑸ 腰痛や膝痛による歩行パターンの変化
腰痛や膝痛のような骨盤周辺や下半身の不快感は、行パターンや姿勢に悪影響を与えます。その結果、足底筋膜に異常な負荷がかかり、炎症が起きる可能性が高まります。

⑹ 不良姿勢による骨格の不安定性
不良姿勢は、骨格の不安定性を引き起こすことがあります。例えば、内側に倒れた足首や膝の位置の不安定性があると、足底筋膜に均等な負担がかかりにくくなります。その結果、一部の部位に過剰な負担がかかり、炎症が生じやすくなります。

⑺ 姿勢の悪さによる血行不良
不良な姿勢は血行を妨げる可能性があります。特に、血液の循環が悪くなると、足底筋膜への栄養供給が減少し、炎症の発症リスクが高まります。姿勢改善によって血行を改善することは、足底筋膜炎の予防や治療に有益です。

これらの医学的根拠から、姿勢が足底筋膜炎の発症に影響を与えます。良好な姿勢維持や姿勢改善が、足底筋膜の健康維持に重要であります。

Bさんの姿勢を分析した結果、次のような姿勢変化が観察できました。


1⃣ (正面)両ひざの開き方に違いがある
 骨盤のズレ・膝関節や股関節のズレがあり、左右足の裏の接地が均等でない可能性がある

2⃣ (後面)膝から下の脚(脛骨)の立ち方に違いがある
 右脚(脛骨)が中央に寄って立っている 最初右足のかかと(踵)の痛みがあり、その痛みを避ける立ち方になってしまい、その後今度は左足のかかと(踵)の痛みが出てしまったため、さらに左足のかかと(踵)をかばうような
立ち方になってしまったことによる姿勢変化の影響がある

3⃣ (左右側面)を観ますと、右膝の前方への傾きがより大きい
 足首や足の関節の動きが悪いことで左右前方への傾きの違いが出ている

4⃣ 肩や骨盤のねじれが強い
 骨盤から上部の左半身が前に出るようなネジレがある 骨盤や背骨のねじれがある


足の骨は実に多く存在し、凸凹の道でも自由に歩けるような構造になっています。また人によっては手のように物をつかむことも可能です。特に、かかと(踵骨)と足首の関節である距骨、ショパール関節、リスフラン関節などが存在し、私たちの体重を支えているのもこの足の関節です。この関節が動きにくくなることで、カラダの不調をきたすケースも多々あります。足の関節が歪むことで、腰痛や肩こり、膝痛なども起こります。

また、痛む部位である左足のかかと(踵)と足の関節には、次のような異常が観察できました。

1⃣ 左足のかかと(踵)に付着する筋肉・腱にピンポイントで痛みがある(筋肉・腱が硬くなっている)
 骨盤のズレ・膝関節や股関節のズレがあり、左右足の裏の接地が均等でない可能性がある

2⃣ (後面)から左右の脚(膝から下)を観ると、膝が内側に傾いて立っている
 右足のかかと(踵)が外反してしまっているので膝が内側に傾く これは(正面)から右足の母指を観ますと、外反母趾になっていることからも分かります 足首が外反することで、母指は外反母趾になっている(足首が回内するとも言います)

3⃣ 左脚のかかと(踵)である距骨の動きが悪く固まっている

ここでちょっとおかしいのは、痛むのは左足のかかと(踵)です。しかし、変位があるのは右足です。なぜ、反対側の足に「足底筋膜炎」の症状が出ているのでしょうか?

これは、以前に悪くなり痛みがあった右足をかばうことで、姿勢変化が起き、現在は逆側の左足に症状が出たと考えるのが普通です。右足の痛みは良くなったが、原因が取り除かれていないので、反対側の足に症状が出てしまったということです。

 
写真はイメージです

このように姿勢変化、足の関節の可動域の制限などから、「足底筋膜炎」に悩まされたと言えます。当センターでは、この姿勢変化を、姿勢分析結果から科学的に読み解き、施術に役立てます。動きにくくなった足の関節を矯正し、背骨や骨盤を調整することで、姿勢が変化してしまった状態を本来の状態へ戻すことで、脳と体の情報伝達が正常になり、本来の骨格や筋肉のバランスを取り戻すことが出来るようになります。

当センターの施術方針であるカイロプラクティックの詳細は、こちらの映像をご視聴ください。

初日(1回目)の施術

まず、左足の裏のかかと(踵)部、痛み部位を押すと痛みが強くなるため、ここの筋肉の血流や神経の問題があると判断しました。足の指を握るようにして足裏の筋肉を動かしながら、かかと(踵)の痛み筋肉を緩め痛みを緩和することを優先にしました。同時に足の関節、骨盤を整えることで、下半身のバランスをとることを行いました。

2回目(7日後)の施術

左足のかかと(踵)の痛みは少し軽減したかな、、、という感じぐらい。痛いことは痛い。1回目同様に痛む部位へ血流を流して、痛み物質が流れるようにすることと、血流を通すことで、栄養と酸素を送り、炎症を抑え、早期に治癒するよう促しました。基本1回目同様、足の関節、骨盤、そして背骨の調整も行いました。もともと胃痛やめまいの症状も持っているため、自律神経の調整も必要です。

3回目(3日後)の施術

やっぱりまだ痛む。すごく痛むこともあり、注射を打ってもらった。その後は痛みは落ち着いている。残念ながら2回の施術ではまだ効果が出ないようだった。かかと(踵)はどうしても毎日必ず負荷がかかる部位でもあるので、治りは良いとは言えない。痛みを抑えながら、同時に姿勢バランスを整え原因を取り除けば、痛みが一定期間でも治まっている間に、正常な姿勢バランスにもっていけば、治癒へ向かう速度は良くなっていきます。足の関節をしっかり調整し、痛む部位の硬さも残っており、ここが軟らかくなれば、血流が通っている証拠にもなるので、治りやすくなります。

5回目(約1か月半)の施術

痛みはだいぶ治まっており、仕事終わりになってくると痛み出し、次の日にはラクになっている日が多くなった。良い感じではある。ただ腰が痛む。当初腰痛は訴えてなかったが、姿勢が変わってきたことで、使う筋肉が変化したため、筋肉痛の様な疲れが起きていると思われます。姿勢はだいぶ良くなり、立ち方が良くなってきた。痛んでいた部位に硬さはない。かなり軟らかくなっており、炎症も引いて押しても痛みがない。治癒したと言えます。

6回目(約2週間後)の施術

かかと(踵)の痛みはない。結構強く押しても痛みは出ない。完全に治癒したと判断できます。胃痛やめまいもなく、姿勢もかなり良くなった。ただ仕事による腰痛や肩こりを感じるようになった。定期的に調整することで、良い姿勢を保ちやすくなり、異常がでてもすぐ治せる体になったと言えます。

最後に

当初、痛みが強く痛み止めに頼らないといれないほどの容態でした。痛み止めを上手く利用することで、痛みが一時的にも治まっているときに、同時に施術を施し、姿勢バランスを取り、また足の関節の動きを正常に戻したことが、早期解決につながったのでしょう。

オプティマルヘルスセンターは、2024年5月より、個別指導の「家トレーニング」を開始いたします。運動を習慣化することで、再発の予防と健康で長生きを実現する身体づくりを応援するサービスを始めます。オプティマルヘルスセンターは基本紹介制の施術院ですが、どうしても近隣に治療院がない、どこ行っても良くならないという方は、下記の予約専用LINE(友だち追加)を登録し、その旨お伝えください。誠心誠意、対応させていただきます。

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