トレーニング経験者の方へ:姿勢分析でさらに効果を引き出すために
ジムに通い始めてから3~4年が経つと、だんだんと自分の体がどのように動くか、どの筋肉を使っているかが分かってきますよね。それに、ある程度の重量を扱えるようになってきて、「もっと筋肉を成長させたい」「パフォーマンスを上げたい」と思っている頃ではないでしょうか?
「身体を変えたい!」って思っても、その身体の土台となる「姿勢(骨格)」が歪んでいては、本来なりたい身体になるには難しくなることもあります。まずは、スタート地点の確認が必要だとおもいませんか!(^^
トップアスリートを育てたトレーナー・中村豊氏がこの書籍「世界最高のフィジカルマネジメント」でも次のように書いております。
STEP 1 .自分自身の身体を知ろう
身体には必ず歪みが生じているのです。(中略)いかにトップアスリートであろうと、身体の歪みが元で怪我をしてしまうということです。(本書P56一部抜粋)
身体が資本のアスリートでも、身体の歪みがあっては、自身の持つ能力を最大限に発揮するには難しく、身体の歪みを正さなければ最高のパフォーマンスは出せないということです。これは一般の人でも同じことが言えます。
でも、実は多くの人が、体の「歪み」がトレーニングのパワー発揮を邪魔していることに気づかずに、同じ動きを繰り返してしまっているんです。そこで、姿勢分析の重要性が出てきます。今日は、体幹、下肢、骨盤周りの歪みが、どのようにあなたのトレーニングパフォーマンスに影響を与えているのか、少し詳しく解説してみましょう。
1. 体幹の歪みと筋力発揮
まず、体幹(コア)の歪みについてです。体幹は、トレーニングの際に全身を安定させるための要となる部分です。体幹がしっかりと安定していないと、バーベルを持ち上げるときやスクワットのような複合動作を行う際に、力が逃げてしまいます。例えば、背骨が前後にずれていたり、側屈(横方向への歪み)があると、上半身と下半身を連携させることができなくなり、結果として「ブレ」が生じます。
この「ブレ」は、力が発揮されるべき場所での筋力発揮を妨げ、トレーニングの効果を半減させることがあります。解剖学的に言えば、脊柱(特に胸椎と腰椎)のバランスが崩れることで、周囲の筋肉が不必要に緊張し、安定性が低下します。体幹が正しく機能するためには、骨格がニュートラルな状態であることが重要なんです。逆に、歪みがあると、それを補うために余計な筋肉を使い、疲労がたまりやすくなるばかりか、腰痛や肩こりなどの不調にもつながります。
2. 下肢の歪みとパフォーマンス
次に、下肢の歪みについて見ていきましょう。例えば、スクワットやデッドリフトのような下半身をメインに鍛える種目で、膝の向きや足の位置がずれていることはありませんか?
もし、膝が内側に入りやすかったり、片方の足に体重をかけすぎていると感じる場合、これは骨盤や股関節のアライメント(位置関係)が崩れている可能性があります。
解剖学的に見ると、下肢の歪みがあると、大腿四頭筋やハムストリングス、内転筋群(内ももの筋肉)のバランスが崩れます。例えば、膝が内側に入りがちな「ニーイン」という動作が続くと、股関節や膝にかかる負担が増大し、怪我のリスクが高まるだけでなく、本来鍛えたい筋肉に十分な負荷がかからない状態になります。これでは、せっかく頑張っているトレーニングがもったいないですよね。
また、ふくらはぎや足首のアライメントがずれると、デッドリフトなどで重量を扱う際に、バランスが取りづらくなります。足元が不安定な状態だと、全身にかかる負荷が分散され、狙った筋肉に効かせにくくなります。だから、下肢の歪みを正すことで、下半身の筋力がしっかりと発揮できるようになり、より効果的にトレーニングが行えるのです。
3. 骨盤周りの歪みと力の伝達
最後に、骨盤周りの歪みについて触れてみましょう。骨盤は、体幹と下肢を繋ぐ「橋渡し」の役割をしています。この部分が歪むと、全身のバランスが崩れ、力の伝達がスムーズにいかなくなります。例えば、骨盤が前傾(骨盤が前に傾く)している人は、腰に負担がかかりやすく、腹筋やお尻の筋肉が十分に働きません。逆に、骨盤が後傾(後ろに傾く)していると、背中が丸まりやすく、デッドリフトやスクワットのフォームが崩れ、パワーを発揮しづらくなります。
骨盤の歪みは、解剖学的には「骨盤のアライメント異常」として知られており、これがあると、腸腰筋や大殿筋などの重要な筋肉が機能不全に陥ります。腸腰筋は、股関節の動きをサポートし、全身の動作に影響を与える筋肉です。骨盤の歪みがあると、この筋肉が正常に働かず、動作がスムーズにいかなくなるため、パフォーマンスが低下します。
姿勢分析でパフォーマンスアップ
以上のように、体幹、下肢、骨盤周りの歪みがあると、筋力発揮に大きな影響を与えることがわかります。せっかくハードなトレーニングをしても、これらの部分の歪みを放置していると、効率が悪くなり、結果もなかなかついてこないことがあるんです。
そこで、まずは姿勢分析を行って、自分の体がどこに歪みがあるのかをしっかり把握することが大切です。歪みを正すことで、各筋肉が正しい位置で機能し、トレーニングで扱える重量が増したり、筋肉の発達が促進されます。筋トレにおいても、体の「土台」を整えることが、パフォーマンスを向上させる最も効率的な方法なんです。
あなたが今感じている「あと一歩伸び悩んでいる」感覚は、もしかしたら姿勢の歪みが原因かもしれません。ぜひ、私たちのクリニックで姿勢分析を受けてみてください。きっと、新たな気づきとパフォーマンスアップにつながるはずです。当センターの姿勢分析についてはこちらをご視聴ください。
神経伝達と筋力:歪みが神経の働きに与える影響
トレーニングを行う際に、どれだけ強い力を発揮できるかは、筋肉の力だけでなく、神経伝達も非常に重要です。脳から筋肉への指令は、脊髄を通って神経を介して伝わります。ところが、もし体が歪んでいると、神経伝達がうまく行われず、筋肉が本来の力を発揮できなくなることがあるんです。
例えば、背骨や骨盤が歪むと、神経が圧迫されることがあります。これは「神経圧迫」と呼ばれる状態で、神経の通り道が狭くなることにより、脳から筋肉への指令が遅れたり、部分的に遮断されることが起こります。特に、腰椎(腰の部分の背骨)や仙骨(骨盤の一部)が歪むと、脚や体幹の筋肉に対しての神経伝達がスムーズに行かなくなり、トレーニングの際に思うように筋肉が反応しないことがあるんです。
坐骨神経という言葉は聞いたことがあるでしょう。腰椎部から仙骨にかけて下肢へ出た神経は下半身の皮膚神経や運動神経、血流やその他さまざまな情報の伝達がなされています。例えば、当センターへいらっしゃるお客様の中でも、ハムストリング筋(太もも裏)の左右の脚での筋力検査を行いますと、左右均等に力が入らず、片脚だけ極端に弱いケースが多々あります。これは極端に弱くなった側の脚への神経の流れが悪いことで、自分自身では力を入れろ!と命令を送っても、神経が圧迫されているところがあると、その指令がしっかりと100%行き届かない状態にあるからです。神経圧迫の部位を特定し、矯正を行いますと、瞬時に神経が流れ、左右脚の筋力がと良い方に揃います。通常、筋力アップや筋肥大は数週間や数か月かかります。つまり、筋力アップしたわけではなく、神経の流れが正常に1005伝達されたことによって、力の発揮できなかった筋肉、ハムストリング筋(太もも裏)にしっかり神経が伝達されたことで、結果筋力がアップしたかのように力強くなったということです。
また、筋肉の収縮は、神経によって制御されています。もし神経の働きが低下すれば、筋肉は100%のパフォーマンスを発揮することができません。解剖学的に見ると、脊柱の歪みが神経根(脊髄から出る神経の根元)に影響を与えることで、神経筋連携(ニューロマスキュラーコーディネーション)が損なわれます。これにより、重い重量を扱う際のパワー発揮が妨げられるだけでなく、神経の「再学習」も遅れ、フォームの修正や新しい動作の習得が難しくなります。
神経伝達がスムーズであることは、特に瞬発力や筋力発揮を必要とするトレーニング(デッドリフトやスナッチなど)において重要です。もし体が歪んでいて神経の働きが低下していれば、筋肉が本来のポテンシャルを発揮できず、結果として筋力アップやパフォーマンス向上が遅れることになります。
だからこそ、姿勢の歪みを矯正し、神経の圧迫を取り除くことは、トレーニングで最大限の力を発揮するために重要なんです。骨格が整い、神経伝達が正常に戻ることで、筋肉が正しく収縮し、トレーニングの成果を最大限に引き出すことができるようになります。神経圧迫が与える悪影響については、こちらの映像をご視聴ください。
筋肉の超回復と血流:歪みがリカバリーに与える影響
トレーニング経験者なら、筋肉の超回復という言葉を聞いたことがあるでしょう。筋肉は、トレーニングによって一度破壊され、その後の回復過程でさらに強くなります。これがいわゆる「超回復」です。
この超回復の過程において、最も重要なのが血流です。血液は、酸素や栄養素を筋肉に運び、回復を促します。しかし、体が歪んでいると、この血流が妨げられてしまうんです。
例えば、骨盤の前傾や後傾があると、骨盤周りの筋肉や血管に影響を与え、血流がスムーズに流れなくなることがあります。これは、股関節や大腿部の筋肉が十分な栄養を受け取れず、回復が遅れる原因となります。特に、トレーニングで多くの負荷がかかる大殿筋(お尻の筋肉)やハムストリングスに対しては、血流の妨げが超回復を妨害し、筋肉の成長が鈍くなることがあります。下半身の血流が悪いケースは、この骨盤の歪みが大半であると言っても過言ではありません。
また、体の歪みが血流を妨げるもう一つの例として、肩甲骨周りの歪みがあります。肩甲骨が前に引っ張られる「巻き肩」の状態では、肩周りや胸部の筋肉に対しての血流が滞ることがあり、回復が遅れることがあるんです。解剖学的に見ると、血液が筋肉に十分に供給されなければ、ミオグロビンや酸素、そして栄養素が筋肉に届かず、筋肉の再生や成長が阻害されることになります。
超回復には、筋肉の破壊と再生のサイクルがスムーズに行われることが重要です。体が歪んでいると、筋肉の再生プロセスが妨げられ、トレーニングの成果が現れにくくなります。逆に、血流が十分に行き渡ることで、筋肉は素早く回復し、次のトレーニングに備えることができるのです。
姿勢矯正でトレーニング効果を最大化
神経伝達と血流は、トレーニングの成果を最大限に引き出すための鍵となります。もし体の歪みがあると、神経伝達が滞り、筋肉が本来の力を発揮できなくなるだけでなく、超回復の過程においても障害が生じてしまいます。神経は私たちの血液の流れもコントロールしており、血流の悪いところには「血液を送れ~!」と指令を出します。しかし、筋肉の緊張や背骨・骨盤の歪みによる神経圧迫があることで、脳からの指令が行き届かなかったり、また血流が悪くなっている部位の情報が受け取れずにいると、血流が悪い状態が続き、筋肉への血液供給が乏しくなるため、回復が難しくなります。その結果、筋力アップや筋肉の成長が遅れるばかりか、怪我のリスクも高まります。
ここで重要なのは、定期的に姿勢分析を行い、体の歪みをチェックすることです。骨格が整うことで、神経伝達がスムーズになり、筋肉は最大限の力を発揮することができます。また、血流も改善され、筋肉が効率的に回復できるようになるため、超回復がスムーズに進むようになります。
特に、ジムでのトレーニング経験がある方は、筋力の向上や体型の変化が頭打ちになっていると感じることがあるかもしれません。そんな時こそ、自分の体の歪みに目を向けることが大切です。姿勢の歪みを矯正することで、あなたのトレーニング成果はさらに向上する可能性があります。
お問い合わせ・ご予約
ジムでのトレーニングを続けているがいまいち伸び悩んでいる、、、とお思いの方は、ぜひ一度、姿勢分析で体の状態をチェックしてみてください。体のゆがみを整えたうえでトレーニングをすることで、あなたの体は今よりもずっと健康で、動きやすく、痛みのないものになるでしょう。
今こそ体と向き合ってみませんか? 当院では、姿勢を整えるカイロプラクティック施術と、栄養サポート、簡単に続けられるお家でできるトレーニング「家トレ」を組み合わせることで、あなたの若々しさを内側からサポートします。
オプティマルヘルスセンターは、カイロプラクティック・整体+トレーニング、いわゆる「整う」と「鍛える」を融合させた他店にはないサービスを提供しています。どこ行っても良くならないという方、認知症を予防していつまでも若々しくいたい方は、下記の予約専用LINE(友だち追加)を登録し、その旨お伝えください。誠心誠意、対応させていただきます。
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